Air Free Concept

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日本一の“酷道”を走ってみた。(後編)

日本一の超激坂を乗り越え、さらに延々と坂道を進むこと1時間ほど。ついに勾配がゆるくなり、峠らしき場所にたどり着いた。いきなり目の前に棚田が広がり別世界に。この辺りならやっと自転車に乗ってペダルを漕げそうだ。ここに至るまで<エアフリーコンセプト>のペダルを漕いだのは数m程度。その他の大半は、ただただ重いだけの鉄と樹脂の塊だった。

さらに進むと集落に入り、ほぼ平坦な道に。ついに暗峠に着いたのだ。この暗峠には、かつて大和郡山藩の本陣がおかれ、参勤交代の道として使われていた。あまりに勾配がきつかったため、お殿様を乗せた籠が滑らないように石畳が敷かれたのだとか。今もその石畳が残っており、この峠を境に、大阪府から奈良県となる。

暗峠に到着したことで、すでに達成感に浸るどころか、溺れてしまいそうになっていたのだが、実はここからが本番。石畳で<エアフリーコンセプト>のインプレが本来の目的だ。1時間ぶりにサドルにまたがりペダルを踏む澤さん。「あれ、思っていた以上にゴツゴツの衝撃がないですね。それに、吸い付くようなグリップ感がある。走る前は、こんな石畳を走って壊れないか心配だったんですけど、しなやかさの中に、しっかりとした弾力のような剛性も感じます。」たしかに横から<エアフリーコンセプト>の樹脂ホイールを見ていると、しなりながら石畳に食いついているのが見える。たいして大きな段差でなくとも、常に微妙な変形を繰り返しており、そのおかげで石畳でも安心できるグリップ力を感じられたのだろう。<エアフリーコンセプト>はタイヤの接地面がキャタピラーのようにやや扁平気味な形状になっていることもあるかもしれない。ホイールを隠して、空気入りと空気ナシを乗り比べたら、違いわかると思う? と訊いてみた。「いや、わかんないと思いますね。違いがあるとしたら<エアフリーコンセプト>は踏み出しが若干重い感じするくらいですかね」。踏み出しの重さは<ベガス>のギア比の影響もあるだろうが、ホイール重量は走りへの影響が大きいため、軽量化は<エアフリーコンセプト>の大きな課題のひとつだろう。

とにもかくにも、無事に石畳インプレを完遂! 酷道をひたすら下り、膝をガクガクにしながら帰路についたのでした。荒行を終え、涅槃の域に達するほど頑張ってくれた澤さんには、麓の薬局で最高級のホエイペプチドドリンクをごちそうさせていただきました。

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